平沢進 Maniac(1)

久々にカラオケに行った。
平沢 進の「庭師KING」を歌った。
 

         

 
 
正直、平沢の曲のカラオケがあること自体、驚きだった。しかも、5~6曲はあったと思う。
 
平沢 進と言えば、知る人ぞ知る、70年代末から80年代初めにかけて、日本のテクノポップニューウェーブ界の雄であった「P-MODEL(ピー・モデル)」のリーダーである。
 
 
 
P-MODELは、わたしにとっては、日本のロック、ポップミュージックの中で、真っ先に、その表現力、音楽的センスと詩作―言語抽象化能力の才では、いまに到るまで、他に秀でるものがないのではないかと思えるほど、「エポックメイキングなバンド」である。
(当時は、一過性の「際物」的ファッション的なくくられ方をされていたようだが・・・)。
 
 
1979年にリリースされたファーストアルバム「イン・ア・モデル・ルーム」は私にとっては、ショックだった。
 
時代を反映してか、リズムボックスやシンセを使いながらも、パンキッシュでアグレッシブ、聞いたこともないような音楽だった。
当時、UKで先鋭的だった「XTC」や「バズコックスなどの影響もありながら、その実、キング・クリムゾンとかタンジェリン・ドリームやなどのプログレッシブ・ロックの匂いも感じた。
同時期にデビューした「ヒカシュー」や「プラスチックス」などと比較しても(それぞれがクリエイティブで「先鋭的」だったが)、突出してトンガっていたように思える。
 
当時は、インディーズの走り、ストリート系のアングラなニューウェイブ・バンドやパンク・バンドなどが、英米のパンク、ニューウェイブ・ムーブメントに追随して、雨後の筍のように続々と出現していて、「状況」として大変おもしろかった。
そんな中でも、P-MODELは、一貫して、シーンを意識しつつも、ポップミュージックの路線で表現活動を続ける「戦略」を取っていたと思う。それは「ヒカシュー」も「プラスチックス」も同じだったように思う。
 
初期の、「美術館で会った人だろ」 「 子供たちどうも 」「オハヨウ」 「ダイジョブ」 「ナ・カ・ヨ・シ」 など、日本語の歌詞でここまで、今現在にまで通ずる「文明批評」的メッセージ性がありながら、決してダイレクトではなく、抽象化レベルの高い、言わば「文学的」な「アジテーション」ができるというのはすごい!!!・・・。
と、当時、感嘆しながらライブに通っていた。 今でもそう思う。
 
「醒めていながら、熱い」 これが、 彼らの突出したインテリジェントでありながらアグレッシブなスタンスだった。
 
  
 
オハヨウ」(抜粋) (P-MODEL 2nd 「ランドセル」より)
 
キミもボクもいないオハヨウの中に いつまでもボクは居たかったのに

オハヨウと言ったとたんにキミはボクに気づいてしまった

その日から「おはよう」 一人一人がボクに「おはよう」
その日から「おはよう」 一人一人がボクに「おはよう」

「おはよう」「おはよう」
いつまでつづくのさみしい「おはよう」・・・・・

 

 
リトル・ボーイ」(抜粋) (P-MODEL 2nd 「ランドセル」より)
 
ママの愛は 使い切れない
ママの思い しまいきれない
 
坊やは独りで愛を燃やして(夢を砕いて)火薬を作るのが上手

ランドセルは

ランドセルは

ランドセルは花火でいっぱい・・・・・・

 

 

これらの曲は、現在の若者たちや子どもたちの切羽詰った閉塞状況を、いまでも的確に表しているように思える。

 

 

イン・ア・モデル・ルーム    ランドセル

 

 
で、そのリーダー、平沢進のこと。である。
P-MODELを離れ、ソロ活動に重心を置き始めたのは90年代に入ってからである
これはまた、次の機会に思い入れたっぷりで続けます・・・。

 
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平沢進 Maniac(1) への3件のフィードバック

  1. めぐみ より:

    ヘバッていて、前回のブログを見過ごしてしまいました~/(_ _;)\~゜最近ちょっと心身ともにへばってます。まぁ、そう言うときもあるさ(A^^;)で、小泉の靖国参拝は意味不明!アメリカは、日本がそんなにアジアと仲良くしたら困るのかい!? 何故なんだ!?それとも、ソーリが靖国参拝しないと、大魔神が現れて、国を滅ぼすのかい?解りません。何故なのか誰か教えてください~ところで、ドリーミング_ボディさんてカラオケに行くことがあるんですか!?ちょっと意外でした(O O;)選曲も普通のカラオケにはないのでは…というものですよね?(あったから不思議)いえね、私って恐ろしく音痴なので、人前で歌うなんて無謀なことは出来ないわけなんですわ。でも、歌うって健康には非常に良いことなんですよね。亀太郎の前で歌うくらいで…私は…矢野顕子を歌いたいけど、キーが高くて歌えない(@ @;)そのうち練習してみるかなぁ。

  2. DREAMBODY より:

    まあとさん。大丈夫ですか? 確かに、ヘバってしまうてあると思います。そういう時もあります。でも、がまんしないでね。いろんなことをためちゃうとつらくなります。疲れてしまいます。わたしも、結構、ためちゃったりするんですけど・・・。まずは、くれぐれも「がんばらないでください」ね。がんばっちゃうからつらくなったり、へばったり、くるしくなったり・・・って多いような気がします(わたしがそうなのかぁ? ありゃりゃ)カラオケ、結構好きなんですよ。ヘタでもなんでもいいから、とにかく歌っちゃいます。すっきりしますよ。キーなんて外れてもいいんだから、なんて思って歌いまくります(実は、嫌われてるかも)・・・。でも、そういう仲間がいて助かってます。愚痴まじりで言いたいこと言い合って、そんでもって、次のステージはカラオケ――で、締める。そんな飲み仲間がいます。そういうので、互助(セルフヘルプグループ)になってるのかも・・・。もし、良かったら、今度いっしょに歌いましょうか?

  3. Kay より:

    お久しぶりです。コメントありがとうございます。ちょっと気分的ブルー入ってましたんで、少し元気になりました。Everything gonna be alright soon です。(^-^;)カラオケにいったんですね。私もカラオケ大好きです♪また遊びに来てくださいね。*AKI*

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